こんにちは。八櫻🐰です。本日は2002年に発売されたこちら。
平安時代もの。BLで歴史も取り入れましょう!
たまたま見つけた歴史もの。時に難しい表現や言葉に戸惑うこともありましたが、歴史には疎く知識のない私でも想像力を掻き立てる内容で一気読みでした。
さらに番外編3冊とまだまだ楽しめそうです。
時は9世紀、舞台は京都。
千寿丸(14)、寺に捨てられた孤児。品のある聡明な顔立ちにすらっとした体。
藤原諸兄(25)、帝のそばで仕える蔵人。
千寿は如意輪寺というお寺の前に絹の産着に千寿という名前を握って、捨てられていた。門主の慈円阿闍梨さまは、とても大切に育てた。
寺にいる稚児は僧たちの世話に加え、慰みも仕事のうちであった時代。門主は千寿を高貴な出自と思い、そのようなことが起きないよう庇っていた。
先日読み終えた「銀の鳥籠」でも子供たちが性の相手をしていました。時代が違うとはいえ子供にそのようなことをさせる文化があるのだな、と知りました。
当時稚児というと町でもそういう目で見られていたそうです。
知らないことは他にもあり、歴史にちょびっと興味が出て来ました。
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門主交代(陰謀服む)があり、千寿はとうとうお寺にいられなくなってしまう。逃げるしかない。
新しく門主に就こうとする僧は、都で千寿とそっくりの地位のある方を目にしたことで、これを利用しない手はないと捕らえようと必死になる。
逃げている最中、危機一髪のところで諸兄と出会い助けてもらう。
ナイスタイミング!!という出会い。この場面はハラハラしました。
その後面倒を見ているうちにお互い愛し合うようになるのですが、このあと千寿の出自がわかり、諸兄は怖気付いてしまいます。
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高貴な血を持つとわかり、周りに知れると政治に利用されひいては殺されてしまうかもしれない。それならばこの事実は極少ない人間にだけ留め置いて、本人にも知らせずにいよう、ということになる。
諸兄はそんな御方とあーしたりこーしたり…罪を犯している自分が恐ろしくなり、千寿と距離をとってしまう。それは諸兄を慕っている千寿にとっては辛く悲しいこと。
そこで悪友である在原業平に相談すると、冒頭のセリフを言われる。
千寿は元気一杯の男の子で、学問よりも乗馬など体を動かすことの方が好きで(といっても論語を暗記しているのですが)、まだまだ子どもなのです。
可愛らしさが随所に見えますし、諸兄の生真面目で不器用なところ、そんな諸兄を大好きな千寿の愛を応援せずにはいられません。
そして、平安時代ってこんな雰囲気だったんだなぁと我が国のことをどこか他の国のような気持ちで読んでいます。
秋月先生があとがきに書いていらっしゃいますが、実在の人物がたくさん登場しています。
在原業平、小野篁、藤原良相…などなどです。ちなみに諸兄さんもモデルがいるそうです。(名前もどう読むのだか?どんな人?というほど全く知識がないのですが汗)
ほんのすこし興味が出たので、先生オススメの”よみがえる平安京”という本を図書館で借りてみることにします🎶
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王朝ロマンセシリーズも3巻となりました。
盛大に盛り上がる七夕のお祭り。千寿は船上で舞を披露していた。
その姿を見た帝、東宮、その他の人々。雲井の月というお方に似ている、と誰もが気づいた様子。
諸兄は千寿の出自が公になったことをさとり、2人で暇をもらい遠くで暮らすか出家するか…そんな考えを巡らせていると、帝は千寿の存在を認める発言をなさった。東宮も千寿とゆっくり話したいと申された。
ひとまずの安心は得られたが、千寿の身に決して危険が及ばない訳ではない。これからも全力で守っていく覚悟で祭りの仕事を終えた。
その後、遠出をしある屋敷で2人きりの時を過ごします。
ある晩諸兄が急ぎの用事で内裏へ戻ったところ千寿が連れ去られます。業平に協力してもらい諸兄の元に戻ってきますが、その中で千寿は自分の出自を知ることになります。
本人には伝えない、と言っていましたが隠し通せるものではないですね。
それにしても、普通ではない面立ちで目立つのでしょう。市でも襲われましたし、これまでに何度もさらわれています。
諸兄が無用心なのですが、今度ばかりはまたぁ??と思ってしまいました😅
黒幕がいるようなので、しばらく危険が続くのかなあ?
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いよいよシリーズ最後の巻です。これで春夏秋冬となりました。
千寿くんより業平様がメインの感じもしましたし、終わり方が少し物足りないような…そこは外伝で語られるのかしら?
千寿は相変わらず危険な目にあい、とうとう呪詛をかけられてしまう。ひどく苦しみ息ができないこともあった。呪いをかけた人物、その背後にいるであろう黒幕、それらを突き止めるため諸兄と業平は動き出す。
そんな折、業平が伊勢神宮での大切な勤めに抜擢される。名誉なことではあるが、こちらもまた陰謀の匂いがプンプン漂ってくる。
結局、千寿への嫌がらせの黒幕、業平がはめられた事実、それらを諸兄が納める形となる。
これは伊勢物語に出てくる話??その辺りが理解力なく、詳しく語れません汗。でもとにかく斎宮さまにはお会いし言葉を交わしていました。
中盤には魔眼を持っている双子の瑠璃王と延珠という子どもが出てくるのですが、この子たちが元気で可愛らしくて微笑ましかったです。
千寿くんが15歳になって終わり、ということですが、もっともっと大人になるまで読みたいなぁと思いました。
外伝では業平様♡藤原国経のその後もあるのかしら。。。
ちなみに、コミカライズもされているようです!